ダブルエックス物語。
XXXって、英語のやり取り終わりにキッスの挨拶マーク。(XOXOってのはキス、ハグ、キス、ハグらしいです。これはあんまり使わないなーー。)今回のXXはCANTONのダブルエックス、その辺をすこし詳しくご紹介します。
CANTON の一番の特徴である生地「ダブルエックス」とは=Extra Exceed の略で織物メーカーがデニムに限らず特別に丈夫で良質のもを表した呼称のこと。
ようするに、このデニム生地は1960年代のものに踏襲した生産をすることに大変な時間をかけています。ザラ感があるデニムはCANTONの真骨頂。テンションをかけずにざっくりとゆるく、極端な話、手で織ったくらいのイメージで織られています。現代の織機は縦糸、横糸もすごいテンションで引っ張って織るのでふくらみがなくなりザラ感もなくなります。CANTON は一台の織機で一日、20メートルか30メートルくらいしか織れないデニムを使用しています。時間をかけておることで、空気を含み、テンションの遊びができ、着用してからのこなれ感がたまらない感じになります。
そして縫製も特別な仕様です。運針に凝っています。運針というのは1インチあたり何本、針を打つかっということですが、普通より多く打っています。ただ、多いだけでなく、パーツによって変え、番手も色も変え、運針も変えています。縫い糸は綿糸。綿糸は強度的には弱いのですが、色が落ちます。通常のデニムは耐久性があり、色が落ちないポリエステルのスパン糸が多いんです。なので、風合い、味、が出ないんです。CANTONは縫製糸まで色が落ちることを良し、としているのです。
以前、担当者がインタビューに答えていたことから抜粋してご紹介します。
「いい意味でのラフ感っていうかね、ゆるい感じが私たちの心に何かをもたらしているということ。ホッとするというか、そういうイメージです。それも履いていくとじわじわ味が出てくるので、ほんとに相棒になると思います。これ、織っただけで、何も手を加えてないんです。通常、よじらせて縮ませるとか、そういうのをあとでやるんですけど、これは織っただけ。織りっぱなしで、何もいじっていません。なので、履いていくとよじれて縮みますし、けばけばしていますし、このラフさ加減が絶妙です。CANTON のXXに関しては、時代に逆行している感じなんです。素材に関してもそうですし、シルエットも縫製もそう。あえてコストもかかるというか、手作業的なというか、手作り的なというか、そういうことをやっているんです。'ぬくもり'みたいな商品も必要だと思っているんです」
こうゆうふうにデニムが好きな人たちが作り上げたCANTON。
やはり好きなものにはかないません。そんなことを思いながら、今日はこれまで。 次回はデザインやパーツのことなど書いてみます。
TEAM55M